2005年 5月3日13時、5日18時 *pnish*プロデュース 六悪党 

 

 

パニの舞台はあらすじNGのため、感想のみを掲載しています。
ただ多少のネタばれは含んでしまうと思われます。
さらに感想なので、農民の勘違いや妄想、暴走があると思われます。ご注意ください。

そしてこっちの感想はちょっぴりおとなしめです。
暴走しまくった感想が読みたい方はその2へどうぞ。

 

 

(本編感想 その1)

 


私は大学時代、日本史専攻していたとはいえ、幕末は詳しくないので他の素敵サイト様みたいに詳しい時代考証にもとづいた感想は書けませんが少しそういうのを踏まえながら書いていこうかなと思ってます。
とにかく幕末好きにはたまらないすごく濃い内容だったと思いますし、幕末に興味のない人でも十分楽しめたと思います。
モンスターボックスも面白かったですが、それと比べ物にならないくらい2時間の舞台にいろんな思いが凝縮していたような気がします。
1回観てだいたいのストーリーをつかんだ後、2回目をみて伏線をしる。
制作の方は複数観るのではなく1回を観てほしいと言ってましたが、1回ですべてを理解できる方というのは少ないと思います。

ストーリーは簡単に言うと「土佐勤皇党」について。土佐固有の身分制がもたらした悲しいエピソード。悲しいという表現は間違ってるのかもしれませんが、彼らが生まれたのがこの時代じゃなかったとしたらもっと違う生き方ができたと思うと悲しいと言ってもいいのかなと思います。まあ「もしも」はあるはずないのですが。

土佐固有の身分制、「上士」と「郷士」。六悪党のパンフに書いてあったのとは微妙に違うのですが、もともと土佐に住んでいる武士を「郷士」。徳川の時代になって中央から派遣された藩主の家来たちを「上士」と言います。土佐では同じ武士でも身分があるのです。実力じゃなく家系で決まってしまう位置付けなので郷士がどんなに強くても、人望があっても、賢くても、上士に取り立てられるなんてことはないんです。有名なのは勤皇党の代表的存在でもある武市半平太。彼は腕も立ち、知略にも長け、人望もあったけど、郷士であるがゆえに非業の最期を遂げました。パニのみんなが「おーい、竜馬」を読んで幕末土佐の勉強したみたいだから、葵=武市でいいんでしょうね、きっと。そして松田が岡田以蔵??(これは微妙)。

ほんとつらい時代だなと思います。だって純朴そうな檜垣が間者にならざるを得なかった時代なんです。
須貝みたいなブレーンタイプや木村のようなお調子者の逃げ腰タイプならまだしも、成人しているけどまだ少年のような檜垣がです。
それも実は檜垣が実はとんでもない悪人だったとかじゃなく、仲間達に見せるそのままの素直な性格なのに間者なのです。


葵みたいに時代を変えようと立ち上がる者。
葵の意志に賛同し、立ち上がる者。
その中でも首領の葵に心酔し、したがっている者。
賛同するが己が一番かわいい者。
そして時代の流れなど気にせず、自分の高みを求めている者。
彼らに待っている結末は・・・つらいものでした。

この舞台、ラストが衝撃的でした。
そして暗転し、急に明るくなって、役者さんたちが出てくる・・・。
「え?おわり?」みたいな・・・。
確かに義挙は失敗に終ったけど、その後がわからない人たちがいるし、謎も残されたまま。
濃いテーマだっただけに『後に残る』というか『後味悪い』というか、なんともいえない気持ちになりました。
別に批判してるわけじゃないのですが、舞台を見終わって、笑顔で「あ〜、楽しかった〜」て言える気分にはならなかったです。
どちらかというと深く深呼吸をしてから席を立ちたいなってかんじ。

残された謎。
・結城はどうなったのか?(生死を含めて)
・木村は逃げ切れて上洛できたのか?
・2人目の間者は?

これに関してはパニスタで教えてくれましたが、謎のままのものもありました。
結城の結末は知りたいです。

だって私、結城が一番好きですし!!

ほんと今回の舞台はパニの4人よりも客演の鈴木さん演じる結城がかっこよくて!!
男の色気を感じました。声もいいし、ほんと雰囲気がかっこいいの!!
結城がじゃなくて鈴木さん演じる結城がね。
だって結城って葵たちが今の世を変えようとしているときに、そんなことには興味なくて自分の剣技を磨くほうが大事。
そんな男、かっこいいといえばかっこいいけど、いやです。
他の人のことも考えてほしい。
それなのに、そんなこともどうでもいいと思えるほどすごくかっこよかったと感じさせたのが鈴木さんの芝居。
午後はかなりカミカミでしたが、演技がすごくよかったと素人ながらに思うのであります。

パニではやっぱりわっしーの演技ですね。
泥臭い松田・・・。すごくよかったです。
パニで唯一のクール&ワイルド系。ラジオでしゃべらすと放送事故寸前のときもあるといううわさのわっしーだけど(笑)、演技は熱く、饒舌で・・・。
栄治さんはほんとにかわいかったです。桃城やってたときより若く見えるかも(笑)
大樹っちゃんは・・・うーん、役があんましおいしくなかったからなあ。なんともいえない。
つっちーは書状をよみあげるときの声がいいですねえ。声が素敵。

 

この芝居は面白いツボをつっこむとかできないので、感想書くの難しいなあ。
ましてや核心に触れずにでしょ。無理です(爆)


 

(おまけ)
土佐弁について。
パニの掲示板とかに「はじめ土佐弁がむずかしくて言ってることわからなかったところもあった」みたいな書き込みをされているファンがちらほらいました。
・・・わかりにくかったですか?わかりやすかったと思うんですけど。
多分この時代の土佐弁はもっとくせがあったと思いますよ、私もそこまで詳しく方言研究してたわけじゃないですから。
実は役者さんの土佐弁、ちょっと心配していたのですが、思ったよりも土佐弁のアクセントも違和感なく聞けました。
だって関東の方々ばかりだし・・・(確かに栄治さんは関東の人じゃないけど、九州は関東アクセントですから)。
あ、でもそれは土佐弁が上手かったという意味ではないです。現代風アクセントにしてたましたし、方言自体も語尾に「き」をつけるとか「ちょる」みたいなのは多用してましたが、 ほとんど語尾だけでしたし。だからわかりやすかったと思うのですが。
個人的には「雨が降ってる」のことを「雨が降りよる」と言ったのがちょっとうれしかったり(これはうちの方言ともかぶるので)。
ちなみに余談ですが、今の高知県のアクセントは近世の関西アクセントらしいです。ということは幕末の土佐のアクセントは中世の関西アクセントだったのかしら??


 

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